城山「グラウンドにとか理想とか希望とかを持ち込んでくるバカな野球少年に、
   大好きな野球の本当の姿を見せてやれ。」
 (15巻 P.10)


佐川「こんなグラブ使ってるからポロポロ落とすんだよ。手入れの仕方も知らねえのか。」
「いったろ、キャッチボールもほとんどやったことがねえって。」
佐川
「それが本当なら――」
「ウソついてどうすんだよ。」
佐川「たいしたもんだよ、おまえも大竹も。」
 
(15巻 P.35)


広田「気安く触らないでくださいよ。いくらの値打ちがあると思ってるんですか、その左腕に。」
小倉「今、値段をつけるのはやめろ。どんなに高い値をつけても、おまえ自身が安っぽくなる。」
 
(15巻 P.49)


小倉「千川はおまえの敵じゃないよ。」
広田「そいつはどうも。」
小倉「おまえの敵はおまえ自身だ。」 
(15巻 P.50)


島「ピッチャーだけならともかく捕手、セカンド、ショート、センター、よくこれだけのメンバーを集めたもんだ。
大竹「集めたんじゃねえ、集まったんだよ。あのバッテリーの魅力にな。」
 
(15巻 P.82)


島父「結果はどうでもいいんだよ。
   ただ自分の息子の負けを願うような父親だけにはなりたくないんだ。
 
(15巻 P.99)


島父「いっとくが、父さんの人生もまだゲームセットにはなってないんだからな。
    
ここまで大量失点はしてるけどまだ試合は棄ててないんだ、
        一生懸命がんばれば必ず追いつけると信じてる。
 
(15巻 P.101)


「最初から怪しいと思ってたんだろ、おれ達のこと。」
佐川「まあな。――けど、おまえらがあの広田のためだけで、ここまでがんばれるわきゃねえよな。」 
(15巻 P.127)


英雄「その辺の男と一緒にするな。おれは橘英雄だぜ。」 (15巻 P.145)


野田「こんなピッチングを9回まで続けられたら、たまらんなァ。」
比呂「だったら10回まで待つさ。それでも足らなきゃ、18回でも36回でも――
   おれが点をやらなきゃ、あいつは永遠に勝てねえんだ。
 
(15巻 P.148)


春華「すごいでしょ、あのスピードで落ちるのよ。」
春華父「父親の給料ほどじゃない。」 
(15巻 P.160)


佐川「あいかわらずよく磨いてありますね、スパイクの金具。」
広田「あいかわらずのきれい好きでな。」 
(15巻 P.165)


城山「昔、おまえによく似た男がいたよ。使えない才能を持ったお人よしがな。 (16巻 P.58)


古賀兄「しかし、城山監督が就任してからはなぜか一度も試合出場はない。」
野田「嫌われているんですかね?」
古賀兄「・・・だとしたら、手強いぞ。」
 
(16巻 P.170)


小倉「いいだろ。どうせ勝っても負けても、おれにとって高校生活最後の試合だ。」
部員「だったら勝ちましょう。」
小倉「もちろんだ。」 
(16巻 P.177)


春華「国見くんは、四球が一番嫌いなのよ。バックのみんなの毎日の守備練習が、なんの役にも立たないから・・・
   ヒットならボールを追って走って――うまくいけば、ファインプレーのチャンスだってある。
   ――けど、四球とホームランはただ見送るだけ。
   ホームランは、打った相手をほめることもできるけど、ストライクを取れずに出した四球に、言い訳はできないって。
 
(17巻 P.15)


広田「中途半端ないじめで、その人をベンチに入れておいたのがまちがいでしたね。」 (17巻 P.50)


英雄「とにかくあとふたつ。今年の夏は、比呂と甲子園で遊ぶんだ。」
ひかり
遊園地みたいにいってらァ。」 
(17巻 P.64)


古賀兄「監督としては一流でも、学生野球の指導者としては三流だ!」 (17巻 P.69)


英雄「くやしい時には、おまえは泣かないよ。」 (17巻 P.100)


佐川「ヒジよりも、くさった根性の方が重症だと思いますよ。」
広田「調子に乗るなよ。おまえらが勝ったのは、おれが投げていない栄京だ。」
佐川「おかげで手強かったスよ。」
 
(17巻 P.105)


比呂父「しゃ、社長。息子が、何か失礼なことでも――」
春華父「心配するな。きみほどじゃない。」
 
(17巻 P.119)


野田「メガネのキャッチャーは、要注意だぜ。」 (17巻 P.134)


春華「小学生でカッコいい子もいれば、30過ぎてカッコよくなる人もいる。
   ――でも、生まれた時から、カッコいい人なんていないわよ。
 
(18巻 P.84)


ひかり母「どっちが勝っても、どっちが負けても、つらいだけ。どうしたって、負けた方の気持ちを先に考えちゃうものね。 (18巻 P.115)


柳「一回戦で負けるかもしれないよ。」
柳父「30-0でか? ――かまわん。胸張って帰ってこい。
 
(18巻 P.151)


比呂「おれが来るのをずーっと待ってたらしいぞ、甲子園のヤツ。せっかく来たんだから、のんびりしていけってさ。」
英雄「だれにでもそういうらしいぞ。」
 
(19巻 P.12)


春華「橘くんには、調子の波はないの?」
比呂「あるさ。ま、ふつうの調子で打てば甲子園の中段―― 絶好調なら、上段まで持っていくな。」
春華「調子が悪かったら?」
比呂「ギリギリで、オーバーフェンスかな。」
春華「結局ホームランなの?」
比呂「ああ。相手が、ふつうの投手の場合はな。
春華「じゃ、国見くんだったら?」
野田「打たれるさ。おれのリードがなければね。」
 (19巻 P.18)


春華「――あ、思ったより、腕太くないんだなーって。」
英雄「周りが騒ぐほどのバッターには、見えないってか。ボールは、力で飛ばすもんじゃないぜ。
   タイミングが合って芯を食えば、体の回転でスタンドに運べるんだ。
   スッと力が抜けて、それこそ、空振りしたのかと思うくらいのなんともいえない感じなんだ。」 
(19巻 P.69)


豪南監督「あいつには、来年も再来年もあるんだ。おまえのいない――な。
       あいつが、自分で気づくしかないんだよ。見えない背中には、敵よりも多い味方がいることをな。」 
(20巻 P.27)


豪南監督「甲子園の土は、いいのか?」
栗丸弟「今年は、兄貴達に連れて来てもらっただけですから。来年、自分の力で取りに来ます。 
(20巻 P.45)


志水初めてらしいスよ、耕平のやつ―― 自分以外のピッチャーを、カッコいいと思ったのは。」 (20巻 P.97)


高明「鼻が利くんだよ、野次馬は―― 直感で、嗅ぎつけるんだ。スターの臭いをな。 (20巻 P.125)


古賀兄「ま、どんな相手でも千川は千川の野球をするだけだ。」
部員「――ですよね。 千川の野球って?」 
(20巻 P.177)


月形「子供の頃からおまえの試合の応援で、あの声を聞かなかったことはほとんどなかったな、
    いい親父さんだよ、ほんとに――
 
(21巻 P.32)


月形爺「医者の口ぐせだな、タバコをすったら死にますよ、酒を飲んだら死にますよ。
    心配せんでも寿命が切れたら死んでやるわい!
 
(21巻 P.35)


志水「あのストレートが、フォークの投げ損ない・・・だ!?」 (21巻 P.63)


英雄「さっきいったろ、中学時代からやつのその年一番のピッチングは、決まってこういう暑い日だったって――
    
おまえの誕生日なんだよ、――いつも。」 (21巻 P.64)


部員「まったく49校もあったのに、続けてこんなのに当たるなんてクジ運悪いよなァ。」
柳「たしかに。――けど、相手ほどじゃないですよ。国見くんのいる千川と当たる―― 
(21巻 P.75)


明和監督「おまえの親友、甲子園に来てまだ1本のヒットも打たれてないんだぞ。」
英雄「おれに打たれるのを待ってるんですよ。」 
(21巻 P.108)


英雄「この試合は、チームの勝利にこだわりますよ。次の試合で勝負にこだわるために―― (21巻 P.126)


月形爺「バカ監督が!こういう勝つことしか考えん監督が増えた分、甲子園からドラマが減ったんじゃ。 (21巻 P.133)


春華「時間は、元には戻らない。」 
(22巻 P.74)


比呂「えらいよな。」
春華「あきれるしかないわね、この天才バッターには――」
比呂「ちがうよ。逃げなかったピッチャーが――だよ。」 
(22巻 P.76)


ひかり「眠れなかったみたいね。」
比呂「――いや。寝てるんだよ、――まだ。これは夢の中なんだ。
   ――でもって、目が覚めると、そこから伊羽商戦が始まるんだよ。」
 
(22巻 P.86)


比呂「中学ン時戦えなかったからな、英雄とは。」
ひかり
「あたりまえでしょ、同じチームだったんだから。」
比呂「初恋で――だよ。」 
(22巻 P.87)


比呂「確認したかったんだよ。甲子園で、大好きな野球で、戦うことで、あいつの存在を――」 (22巻 P.92)

春華「人間も、このくらいかんたんにペアがわかると楽なんだけどね。
   8が10を好きになったり、キングと2がくっついたり、時には同じスペード同士がくっつくこともある。
 
(22巻 P.111)


春華「やっと1年分の思い出・・・か。」 (22巻 P.129)


ナレーション「準々決勝―準決勝―決勝― この3試合での敬遠10個で―― ヒーローは、怪物になった。 (22巻 P.141)


春華「橘くんのバッティング見て、スカッとしたかったの。 なんかいろんな物吹き飛ばしてくれそうな気がしたから。」 (23巻 P.12)


比呂「おまえは、もちろん進学――か。」
ひかり「即戦力を持った二人とは、立場がちがいますからねえ。 4年間でちゃんとプロとして使える人材になります。
比呂「本来、おまえみたいなやつが行くべきとこなんだよな、――大学は。」 
(23巻 P.64)


木根「いやいや、さすがは我が千川の大エース、球も速けりゃ手も早い!」 (23巻 P.103)


広田「ここには、おれの居場所はないってことですね。」
栄京監督「――あるさ。おまえが気づかないだけだ。」
 
(23巻 P.164)


野田「泣きながら投げてるぜ。」
比呂「――ああ。ものすげえストレートを――な。」 
(24巻 P.40)


古賀兄「いい緊張感の中での、守備とバッティング、 練習だと思えば、これほど身になる練習はないな。」
春華「おまけに勝ったし。」
古賀兄「おいおい、勝ちはおまけかよ。」
春華「昔から好きだったでしょお兄ちゃん。おまけ集め――」
古賀兄「まあな。」 
(24巻 P.87)


小山内「――そっか。バカ男と聞いて、なんか嫌な予感がしたのよね。
木根「――なるほど、おまえの姉ちゃん達か。どうりで態度が悪いと思った。」 
(24巻 P.99)


比呂「木根には内緒だぞ。あんなうまいセンターは、明和一にもいねえよ。」 (24巻 P.122)


比呂「隠れてムリしてがんばって、退院延ばしてりゃ世話ねえや。」 (24巻 P.129)


「――けど、たった数ヶ月で人の性格がそうかんたんに変わりますかね。」
野田「変わるさ、おまえらがいい例だろ。」
 
(24巻 P.138)


佐川「ナイスピッチング。さすがの広田も、手が出ませんでしたね。」
比呂「――いや、自信を持って見逃されたんだよ。」
佐川「外れてたんですか?」
比呂「バーカ、ルールを知らねえのか、入ってたさ。 アンパイアがストライクといったんだからな。」 
(24巻 P.160)


ひかり「あの人のこと認めてないみたいね、比呂は――」
木根「バカいってんじゃねえよ、広田はエースだった時からバッターとしても一流だよ!」
ひかり「人間的に――よ。」 
(25巻 P.6)


木根「あのなァ、どんなに性格が曲がってようがひねくれていようが、ホームラン打ちゃちゃんと1点が入るんだよ!
   人格者が打ったからって2点にはならねえんだ!
 
(25巻 P.7)


広田「タイムって言葉を教わらなかったのか、英語の授業で。」 (25巻 P.11)


広田「持ってるだけでいい、絶対に使うな。 ――そしてギリギリの命のやりとりになれば、
   自分が勝てるんだと思ってだまって殴られてろ
、――ってね。
」 
(25巻 P.47)


大竹「おれに野球をやらせたのはあんたですからね。」
広田「――だからなんだ?」
大竹「感謝してますよ、・・・それだけは。」 
(25巻 P.60)


ひかり「あらためて招待しようとしてるのよ、甲子園が―― ツキがなかった夏のお詫びにね。 (25巻 P.68)


栄京監督「回ってきたツケは、返していくしかないな。 たとえそれが・・・どんなにつらいことでも――な。」 (25巻 P.73)


広田父「――だからおまえの前では弱味は見せられなかった。 
    おまえの尊敬する強い父親でいるために、自分の生き方を否定できなかったんだ。
 
(25巻 P.80)


広田父「おまえがそっくりなのは、おれ自身が一番似てほしくなかったとこだ・・・
     おれはそんな生き方しかできなかったが、おまえはまだ間に合う。 勝利(かつとし)―― 
     さんざん自分の生き方を押しつけてきたおれの最後のおしつけだ。 
     父さんのようにはなるな・・・」
 
(25巻 P.92)


野田「おまえはプロに行けよ。英雄と一緒に――
   それだけの才能をもらったやつには、凡人を楽しませる義務があるぞ。」
 
(25巻 P.110)


比呂母「おや、もう勉強は終わったのかい?」
比呂「勉強に終わりはねえんだよ、人間、一生死ぬまでな。 ちょいと気分転換に走ってくらァ。」
比呂母「気分転換ってのは、何かに一生懸命集中してた人がするもんだよ。」 
(25巻 P.115)


英雄あいつは天才面してるけど本当はただの努力家なんだよ。
   それがバレるのが怖いもんだから、極力努力してる姿は見せないようにしてるけどな。」
 
(25巻 P.155)


木根「よっ、朝からかわいいね、今日のパンツ何色?」 (26巻 P.14)


小山内「攻撃は顔意外にしてね。美人が台なしになるから。」 (26巻 P.44)


木根「ビビったけど、殴られる覚悟はできてたんだよ、自分でも不思議だけどな。
   たとえ演技の役でも、好きな女の子のために体を張るってのが、
   男としてあんなに気持ちのいいものだとは思わなかったよ。」
 
(26巻 P.51)


木根「あいつ・・・どこにホレたのかな?おれの・・・」
小山内「さあ・・・見当もつかないわ・・・」 
(26巻 P.54)


古賀兄「2時から大事な大事な用事があるらしい。」
比呂「あの様子は、どう考えても女の子か何かに会いに行くんですよ。」
古賀兄「それは大事な用事にはならんのか?」 (26巻 P.87)


ひかり「――で、本当にわたしと彼女を比べて傷つけてるわけ?」
比呂「バカたれ!うぬぼれるなよ。 もしことあるごとに比べたとしてもおいまえが全勝するわけじゃねえぞ。」
ひかり
「全勝どころか、わたしのほうが傷だらけになりそうだわ。」 (26巻 P.101)


比呂「何すんだよ!?」
野田「殴ったんだよ。おまえらしくねえぞ。」 
(26巻 P.111)


比呂「がんばれよ。意外といいやつみたいだな。三善っていったっけ?あいつ。」
春華「国見くんほどじゃないけどね。」
比呂「なんでおれがいいやつなんだよ。」
春華「だって一番好きだもん。」 
(26巻 P.125)


三善「大事なのは、二人きりでこの部屋にずっと一緒にいたという事実なんだよ。
   
男ってのは妄想の動物でね。」 
(26巻 P.137)


春華「わたしはだまされやすいから仕方ないけど、 国見くんはだまさないでほしかったな。」
三善「この年頃の男はね―― バカみたいに純粋な心とオスの欲望の両方抱えて
   懸命にバランスをとっているんだよ。」
 
(26巻 P.140)


石元「すみません。ぼくのために・・・」
明和監督「バカやろ、うぬぼれるな。おまえのためじゃねえ、明和一のためだ。」 
(26巻 P.154)


高明「二人とも高校時代からのライバルで、共にシュートが得意の投手だった。
   実力も才能も甲乙つけ難いというのが、当時のスカウト達共通の意見だったんだけどね。
   ボール一個分だよ。 
   ほんとに差はなかったんだよ、二人が得意とするシュートの威力もキレも――
   ただ原口のほうが、ボール一個分打者の懐近くに投げられた、それだけなんだよ。
   リーグを代表するエースと、彼の差は・・・
 
(26巻 P.162)


ひかり「記者も同じね。ボール一個分相手の懐にとびこめるかどうかで、 記事の内容がガラッと変わる――」 (26巻 P.164)


ひかり「あんまり期待しないほうがいいわよ、春の比呂は――」
高明「春も夏も関係ないさ。甲子園で熱くならない球児なんていやしないんだから。 
(26巻 P.165)


英雄「悪ィ悪ィ。汗くさかったか?」
ひかり「汗の匂いがしなかったら、ヒデちゃんじゃないけどね。」 
(26巻 P.175)


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